東京フラクタル

忠犬ハッチの毒出しブログ

浪速のプレイボーイにプレイボールされたもののゲーム前に退場してしまった話

先日、仕事絡みで一緒になったシンジくん。
今年成人式を迎えたばかりとは思えない堂々とした貫禄と落ち着きっぷりで
余りあるほどの逞しいカラダをしていました。
男子の逞しい背中を見ているとタックルしたくなる衝動に駆られるんですよね。
バーン!って。子泣きジジイみたいに。

 

シンジくんは今時珍しいほど真面目かつしっかりした青年で
五郎丸の濃ゆさを程よくシャープに薄めた感じで
自分の二十歳の頃とは大違いだと感心していたら

「よかったらこのあと飲みに行きません?」と誘われ

え。ちょっと年の差ある気がするんですけどいいんですか? と
豆鉄砲を食ったハトになりつつも、まあ食事くらい罪もなかろうということで
居酒屋に飲みに行ったんですけれど

 

たわいもない話から、彼が大阪から東京に上京してきて2年目になること
高校時代は野球に明け暮れ甲子園を目指していたこと
4人兄弟の長男であることなどを聞いて
なるほどだからそんなにしっかりしてるのね。おねーさん感心だよ!と
微笑ましく思っていました。

シンジくんはお酒が弱いらしく
最初のビールを一杯頼んだ後はずっとカルピスを注文していて

「これ絶対サワー入ってないですよー」

と笑っていましたが
君が頼んでいるものはカルピスサワーではなくてカルピスだよ
店員さんもさっきから「カルピスです」って言って持ってきてくれてるよ
飲めないと思われたくないならそっとしてあげた方がいいのかな?
いやでも大阪の人だからツッコミ待ちなのかな??
どうなの?どうなのッ?! と一人で悶々としていたところ

 

終電間際になって

「もう遅いんでホテル行きましょう」 と

 

えーっと、いまちょっと球が速すぎて見えなかったんだけど
もう一度投げてもらってもいいかな??
あ、今のストライク?
もしかしてこれ練習試合じゃなくて本番試合なのかな??

じゃ、次はちゃんと打つからちょっと待ってて。
いくよー

あれ、またストライク??
おかしいな。彼の投げる球が速すぎて見えないよ?
さすが185cmの体躯から繰り出される球は豪速球だ!
太刀打ちできないッ!!

(ストライクスリー、バッターアウト!)

ちょっと待ってちょっと待って、お兄さーん
速い!球、速すぎるよー!?

 

というわけで
彼の直球を受け止められなかった私は打席から外れたのでした。

 

結局終電を逃し、かといってホテルに泊まるわけにもいかず
タクシーで帰ろうとしたところ
私の住んでる町までは1万近くかかるとドライバーに言われ

「これで帰りぃや」

とすかさず万札を差し出すシンジくん。

「さすがシンジくん!できる子や...!」と

今度はタクシーの運ちゃんが豆鉄砲食ったハトみたいな顔をしてましたが
そのまま車に乗り込み渋谷くんだりの自分の家まで帰ったのでした。

 

タクシーのなかで
先ほど起こった事の顛末を反省していたのですが

そうか彼は野球をやっていたと言っていたけれど
きっと夜のホームラン王だったんだね。
ベッドの上で夜な夜なバットをスイングしていたんだね と
居酒屋の悪酔いしたおっさんのような妄想しか出てきませんでした。

 

翌日、LINEでタクシー代のお礼とそれを返す旨を伝えたところ
一言
「あいよ!!」 と

その体育会系のノリ、嫌いじゃないよ。
けど。けど...ッ!!

 

それきり特に何もないので
タダで一発ヤレると思われてしまったかなー
しょうがないよねお年頃だもんね
でもおねーさんちょっとかなしいかなあー と
私のダメンズうぉーかー史に
「浪速のシンジ」という名前が新しく刻まれたのでありました。

 

 

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